前回は木を燃やすと煙が目にしみることがホルムアルデヒドの働きという話をしました。

この煙の中のホルムアルデヒドを肉に当てると、やはりタンパク質を硬化させて肉の表面が固まり、ホルムアルデヒドの殺菌効果で保存食が出来上がるというわけです。

これがベーコンやスモークサーモンなどの 「くん製」です。

とても古い話ですが、第二次世界大戦後、どうしてもお酒を飲みたい人が、アルコールの代わりにメチルアルコールを飲んで失明したりしました。

あれはメチルアルコールが体の中で分解されて、大量のホルムアルデヒドが発生し、それが細くて弱い血管の中でたんぱく質を硬化させたために失明に至ったのです。

ちなみに、ホルムアルデヒドを水に溶かしたものをホルマリンといいます。

物を腐らないようにするものです。

今までの建材は腐らないように合板の中にホルマリンを入れていたのですが、それを取り除くだけで晴れてF☆☆☆☆になるというわけです。

ホルムアルデヒド (ホルマリン)は接着剤ではありません。防腐剤なのです。